第4回 苦悩の奥底にある問い(1)—ALS患者の問いと仏教の基本的問題領域
これまでの3回で、苦悩に向き合う態度を確かめた。一つには苦悩を確かめるという学びについて、二つには自分自身が問われるということについて、三つには、人間として生きるということについてである。これらを踏まえてALS患者の声の...
これまでの3回で、苦悩に向き合う態度を確かめた。一つには苦悩を確かめるという学びについて、二つには自分自身が問われるということについて、三つには、人間として生きるということについてである。これらを踏まえてALS患者の声の...
今回は認知症という疾患をとおして考えていきたい。認知症とは脳の病気であると一般的には考えられている。確かに脳の神経細胞に特殊なタンパク質が蓄積し、神経細胞が破壊され減少することで、記憶障害、見当識障害などと呼ばれる高次脳...
今回は筋萎縮性側索硬化症(ALS)という疾患を通して考えていきたい。ALSは全身の運動ニューロンが障害される進行性の疾患であり、治療法が見つかっていない神経難病である。進行すると四肢の運動障害だけでなく、嚥下障害、構音障...
なぜ仏教を学ぶのか 現代医療の問題を考えるときに、なぜ仏教を学ぶのか。社会の問題であれば社会学を学び、経済の問題であれば経済学を学ぶように、現代医療の問題を考えるのであれば医学を学べばよいはずである。それにもかかわらずな...
4月から、「医療×仏教」の連載を開始します。大谷大学で受け持っている授業「現代仏教演習」をもとに毎週金曜日ごろに投稿します。 「現代仏教演習」の授業テーマと授業概要は以下の通りです。 ■授業テーマ 医療現場の苦悩の中から...
多発性硬化症《たはつせいこうかしょう》(MS)という神経疾患がある。神経細胞を覆っている髄鞘《ずいしょう》という部位に対して自己の免疫が誤ってはたらき、神経障害が多発する。投薬によって症状は一旦改善するが、繰り返し再発す...