悲しみに痛みを感じて
新型コロナウイルスの第四波が襲う五月、私の外来に通うCさん(仮)が新型コロナウイルスで亡くなった。そのころ関西圏では重症化しても入院できない事態に陥っており、Cさんも入院できず自宅で亡くなったと連絡があった。私自身、医療...
連載「病と生きる」
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連載「病と生きる」新型コロナウイルスの第四波が襲う五月、私の外来に通うCさん(仮)が新型コロナウイルスで亡くなった。そのころ関西圏では重症化しても入院できない事態に陥っており、Cさんも入院できず自宅で亡くなったと連絡があった。私自身、医療...
医療×仏教目次苦悩を知らずに出会えない自分「仮」の仏弟子苦悩に痛みを感じて 苦悩を知らずに この講義では、実際に医療現場で投げかけられた苦悩の言葉と、それを私自身がどう受け止めようとしたかというところから始めた。苦悩...
医療×仏教目次渇愛と清浄意欲敬うべき者との出会い出会いの根拠燃灯仏授記物語のもつ意味 渇愛と清浄意欲 前回は、生きる意欲ということについて学んだ。我われには「私が私でありたい」「私としていのちを全うしていきたい」とい...
医療×仏教(第12回はディスカッション形式の授業だったため、まとめはありません。) 目次第8回〜第11回のまとめほんとうの希望とは何かほんとうに欲しているもの汝の欲することをなせ闇を闇として二つの「我」 第8回〜第11回のまとめ ...
連載「病と生きる」大脳皮質基底核症候群という神経難病の方が入院された。病状は進行しており、寝たきりである。そんな重度の障害がある場合、いつ急変するかわからないことから、急変時に延命治療をするかどうか、あらかじめ意思を確かめることが多い。そ...
医療×仏教前回は孤独ということについて、早川一光医師のことばを通して確かめた。「さみしい」ということは、状況を整えれば解決できるようことではない問題を孕んでいる。誰も自らの死を代わるものはいない。そういう意味でかけがえのないいのち...
医療×仏教「自己とは何か」という問いを、私がいかに生きるかという問いにおいて確かめた。私がいかに生きていくかということは、いかに死んでいくかという問題である。それは突き詰めれば、人間は「独りぼっちで死んでいかなければならない」ので...
医療×仏教目次自己とは何か「無我」の教説色受想諸行識「自己がない」のではない 自己とは何か 我われは、私が私であること、私であることの意味を渇き求めているということを前回確かめた。老病死によって、これこそ私であると信...
連載「病と生きる」先月号で、新型コロナウイルスのために病院では面会できないことを取り上げたが、これだけ感染が拡大し、変異により感染力も毒性も増している中では、院内で一人発症することが大勢の死亡につながる事態となる。しかも重症化しても設備の...
医療×仏教(第7回はディスカッション形式の授業だったため、まとめはありません。) 目次葛藤に立って苦行を放棄するということ降魔の物語が意味すること中道人間とは苦悩する者縁起の観察と患者の苦悩 葛藤に立って 前回はNH...